沖縄の夏は、それはそれは暑い!です。昼間なんか、外にでたらもう、溶けてしまいそう・・・。
にも関わらず、テレビの天気予報を見ると、東京などの方が最高気温がずいぶん高いようです。なぜでしょう?
それは多分、風通しのよい、日陰で計る温度を基準としているから、と思われます。
そう、溶けてしまいそうな沖縄の夏でも、日陰はかなり涼しいのです。そんな日陰を作ってくれる、代表的な木が「ガジュマル」。
ここのサイト、ネイチャーオキナワのマーク でも使われていますね。
コンクリートの照り返しの厳しい那覇市内でも、ところどころにある小さな(または少し大きな)公園や、御嶽(うたき。お祈りをするところ。那覇の街中にも注意して見ると結構あります。)では、大きなガジュマルが、枝を広げてひんやりと日陰を作っています。道から1歩入ると、もう、空気が全然違うくらい涼しい。散歩の途中で疲れると、よくこんな日陰で休憩します。
タクシーの運転手さんがお弁当を食べていたり、職業不明!?なおじさんがベンチで昼寝をしている姿もよく見かけます。
このガジュマルの木。とっても親しまれていて、民話や民謡にもよく登場します。一番有名なのは「きじむなー」【★1】でしょうか。樹齢100年以上のガジュマルの木に住んでいる、子供の妖精(妖怪という説も)のお話です。赤い髪の毛で魚の目玉が大好き。相当ないたずら好きでもあるみたいです。
人気者で、沖縄の本屋さんにはこの「きじむなー」が登場する絵本が何冊もあり、日曜日に入ってくる子供向け新聞の連載漫画でも主役。「チョンチョンきじむなー」という歌【★2】もあって、保育園や幼稚園ではこの歌に合わせて、お遊戯(ダンス)したりもします。(メロディはちょっともの悲しい節回しなのですが・・・。)
そんなわけで、もちろん、私たち沖縄の人間はガジュマルをとっても大切にしています。
特に大きな(樹齢の古い)木は、名護の「ひんぷんガジュマル」【★3】のように、地域のシンボルになっていたりもしますが、たとえ道端の街路樹でも、勝手に切ったりすると役所に抗議が殺到してしまうため、写真のような看板をよく見かけます。丸ごと引っこ抜かれた場合も「ここにあったガジュマルは○○に移植しました」等、行き先が分かればみんな安心するみたいで、そのような看板もよく見ます。
私のお気に入りの小説「バガージマヌパナス」【★4】では、大きなガジュマルの木陰で、(大学にも行かず、働いてもいない)年頃の女の子が親友のおばぁと待ち合わせするシーンから始まります。女の子は「働きたい者は忙しい日本(ヤマト)で死ぬまで働き続ければいい、この島は怠け者を愛してくれるから自分はここで死ぬまで楽をするつもりだ」(本文抜粋)といった持論の持ち主。沖縄(石垣島)を舞台とした物語の、ゆったりとした空気を演出するのにも、このガジュマルが一役買っているようです。
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